シンプルな日もあれば、がっつりアートの日もある。トレンドを取り入れたり、定番に戻ったり。

ふと「私のサロンって、方向性がバラバラだな」と不安になること、ありませんか?

大丈夫です。それでいいんです。

あなたの「好き」100%だと、起きること

自分の世界観がはっきりしているネイリストさんは、かっこいいです。見た瞬間に「あの人のネイルだ」と分かる作品は憧れます。

でも、サロンワークはアート作品の発表会ではありません。

あなたの「好き」を100%出したデザインは、あなた自身は満足できるかもしれない。でもそこに、お客様の「好き」が入る余地はありますか?

方向性がバラバラに見えるのは、お客様一人ひとりの好みに応えてきた証拠です。それは統一感がないんじゃなくて、引き出しが多いということ。

キレイに仕上げるのは「当たり前」

丁寧な下処理。ムラのないカラーリング。美しいフォルム。

もちろん大事です。でもこれは、プロとしての土台の部分。お客様はそれを前提としてサロンに来ています。

じゃあ、技術の先にあるものは何か。

お客様を笑顔にすること。

「これ、すごくかわいい!」と顔が輝く瞬間をつくること。それがネイリストの最大の仕事だと思います。

そのためには、キレイに塗る技術とは別のチカラが必要です。

「くみとるチカラ」が差をつける

お客様は、自分の「好き」をうまく言葉にできないことがあります。

「かわいい感じで」「おまかせで」「シンプルだけどちょっとだけ華やかに」——こういうオーダー、日常的にありますよね。

ここで「くみとるチカラ」が試されます。

① まず、見る

お客様の服装、アクセサリー、髪色、ネイルの長さ。言葉にならない好みが、全身にあらわれています。派手なアクセサリーを着けている方と、小さな一粒ダイヤの方では、「かわいい」の意味がまったく違う。

口で聞くより先に、目で情報を受け取ること。

② 次に、聞く

「どういう場面で見せたいですか?」「お仕事でNGなデザインはありますか?」「前回のネイル、周りの反応どうでしたか?」

こうした質問で、お客様自身も気づいていなかった好みが出てくることがあります。

大事なのは、デザインを提案する前に聞くこと。先に提案すると、お客様は「違うけど断りにくい」となってしまいます。

③ そして、選択肢を渡す

「こういう方向とこういう方向、どっちが気分に近いですか?」

正解をひとつ出すのではなく、2〜3の方向性を見せて選んでもらう。お客様は「自分で選んだ」という満足感を持てるし、こちらも好みのズレを防げます。

バラバラでいい。軸は笑顔

方向性がバラバラに見えても、「お客様の好みをくみとって応える」という何よりも大切なことがぶれていない。それは最高の軸ですよね。

どんなオーダーにも対応できるネイリストさんは、お客様にとっていちばん頼もしい存在です。

お客様の色を引き出すことを最優先に、その方向において自分の色を出す。これがができたときに「お客様の笑顔」と「またこの人にお願いしたい」が生まれます。

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